『楓』 played by 秦基博&Superfly
2008年にテレビ番組「僕らの音楽」200回記念の生放送で披露された、秦基博とSuperflyという実力派の歌い手に、Kiroroのピアニスト金城綾乃が華を添えたナンバー。
YouTube等の動画サイトで話題になったので、知っている人も多いかもしれない。
『鋼とガラスの声を持つ男』と称される秦基博の繊細でやさしげな声と、Superflyの力強く真の通った声が、ここまでキレイに絡み合うとは思っていなかった。
最初のサビと、ブリッジ明けのサビとでハモリの高低が入れ替わるアレンジも見事で、まるで元々この「楓」という曲がデュエットソングだったのではないかとすら感じてしまうほど。
こういうアレンジの妙こそ、カバーソングの醍醐味のひとつ。
音楽に勝ち負けはないけれど、オリジナルソング自身が大きな魅力をもつ中で、カバーをするアーティストの色をどう出していくか、というのはとても大切なポイントだと思う。
正直、スピッツのカバーというのは、結構難しいと思う。それは技巧的な側面というより、ボーカルである草野マサムネの個性が強烈である、という意味で。
井上陽水や小田和正、桑田佳祐などの偉大なアーティストと同様、草野マサムネもまた、声だけで彼の世界が創りだせるほどの力を持っている。
簡単に言うと、スピッツの曲は他のアーティストの曲以上に、ボーカルである草野マサムネの声がセットになってリスナーの記憶に刻まれている、ということだ。
原曲、あるいはオリジナルアーティストに個性があるほどに、生半可なカバーではなかなか感動は生まれない。だから、カバーアーティストは、彼ら自身の曲といえるほどに、曲をモノにしなければいけないのだけれど、この秦基博とSuperflyに関しては、ものの見事にそれを成し遂げていると思う。
ということで、Covers Loversの記念すべき第一曲目は、秦基博&Superfly(at piano:金城綾乃)で、スピッツの「楓」のカバー。
ご堪能あれ。
※画像引用元:http://www.office-augusta.com/(秦基博)、http://news.aol.jp/(Superfly)
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